ウィンナー事件

僕は朝食はパンでもご飯でもいける派だ。

その日の朝、冷凍庫にぶっといパンのヘタが残っているのを見つけて嬉しくなってトースターにほり込んだ。

僕はふつうのパンの柔らかいところより、ヘタの方が好きだ。少しこげ目を濃い目につけて、バターたっぷりのして、メープルシロップかけて食べるのが好きだ。

 

横で長男(中学1年生)が朝食を食べ終わるのを横目に

「パンにはウィンナーでしょ。」と思って、冷蔵庫の中にあったウィンナーの袋破ってウィンナーを取り出した。

「5本かー。」ウィンナーの袋は5本入りと6本入りのものがある。自分の中では、パンにゆで卵とウィンナーがあったらかなり豪華な気分になり、朝からテンションが上がる。小さな鍋に水を入れ、生卵とウィンナー5本をその中に投入し、ガスで温めはじめた。割とすぐに沸騰したのでウィンナー5本を別の器に取り出し、卵がもう少し固くなるのを待っていた。さあ、この間に焼きあがったパンにバターをぬってメープルシロップの準備をしようと思っていたら、さっき

「ごちそう様でした。」と言ったはずの長男が僕のウィンナーをだまって2本食べている。

「ちょっと待てーー。」大声を出した僕に対して長男が

「どうしたん?」

「お前なんで勝手にウィンナー食べとんねん。」

「あかんの?」

「お前さっきごちそう様言うてたやん。それにお前が2本食べたら妹達に1本ずつあげて1本しか残らへんやんか。」はじめから妹達にあげるつもりもなかったが、急にウィンナーが3本になり気が動転した自分が理由のわからないイカリを長男にぶつけているのが、分かる。

他人の事を考えて食べろよ。とくだらない事をブツブツ言いながら、娘に見つからないように残った3本のウィンナーを急いで食べている小さな自分になんか笑いが込み上げてきた。長男が家内にこの事態を告げ口したら、また僕の立場が危うくなると思い、朝食を猛スピードで平らげ、逃げるように仕事に出掛けた。真太郎先生でした。

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